Raspberry Pi KiCadを始めよう (ライブラリ編集をしてみる #3)
最初にkicad(プロジェクトマネージャー、回路図エディタ)を起動した時には設定ファイル(kicad.pro)を読みにいくようなので今回はその設定ファイルを編集してみました。
現状は回路図エディタを起動してもマイライブラリ(新規ファイル)は毎回ライブラリから追加をしてあげないと使えません。
回路図エディタ起動時よりマイライブラリを読み込むように設定ファイルを編集します。
デフォルトのライブラリ、eagleから変換したライブラリからよく使いそうなものを選択してマイライブラリに登録します。
今回は
00device.lib
00tr.lib
00di.lib
などのファイル名にして探しやすい様に分けて登録してみました。
raspbianでの設定ファイルは以下にあります。
$ cd /usr/share/kicad/template
root権限で作業
バックアップを作成します。
# cp -p kicad.pro kicad.pro.default
ライブラリを追加
ライブラリのある場所を指定して[eeschema]の項の末尾に追加
# vi kicad.pro [eeschema] version=1 LibDir=/home/pi/kicad/library #ライブラリのある場所 LibName31=00device #追加するライブラリ
*ライブラリの拡張子はつけません。
*LibNamexxは必ず連番にします。
モジュールを追加
同様にモジュールも追加します。
# vi kicad.pro [pcbnew/libraries] LibDir=/home/pi/kicad/modules #モジュールのある場所 LibName12=00module #追加するモジュール
あとはそのプロジェクト内だけで使用するライブラリ、モジュールがあればその都度追加していけばそのプロジェクトファイルに記載されていきます。
eagleから変換したライブラリで簡単な回路を書いてみました。
トランジスタを使った無安定マルチバイブレータ、定数は適当です。
回路図エディタでコンポーネントの編集を行うとプロジェクト内にはxxxx-cache.libが作成されコンポーネントの変更はこのファイルに記載されていくようです。
ピンの変更をプロジェクト内だけにしたい場合はcache.libの方を編集するということですね。
サイズは48x36mm ユニバーサル基板(72x48mm)を半分に割ったものに組むことを想定しています。
グリッドを1.27mmでコンポーネントを配置、2.54mmで確認しながら作業を進めます。
トランジスタ、ピンヘッダはeagleからのライブラリ、モジュールを使用、その他はeagleのライブラリ、kicadのモジュールを適用しています。
eagleからのコンポーネントをkicadのフットプリントに関連付けるとパッドがありませんと怒られることがありますがこれはピン番号がマッチしていないためであり、デフォルトのコンポーネントの番号付けを参照してそれに合わせて変更します。
少しkicadの挙動(クセ)もわかってきたのでもう少し使い込んでマイライブラリを増やしていこうと思います。